強震応答実験装置
装置の紹介
装置の構成
強震応答実験装置は、水平方向 2軸 (X, Y軸)と、上下方向 (Z軸)の振動及び各軸回りの回転動 (θx, θy, θz)が同時または単独に加振可能な3次元6自由軸の振動台システム、加振実験と数値計算とが実時間で結合可能な動的アクチュエータシステム、加振台システムと動的アクチュエータシステムに共通の油圧源装置とデータ計測解析システム、振動台と動的アクチュエータを個別制御する装置、および、同時に連動させる連成応答制御装置と天井走行クレーンにより構成されている。
- 振動台の概念図
- 全体システム構成図
装置の特徴
振動台は、複雑な構造物系に強震動が作用したときの応答を精度よく再現する装置であり、縮小模型による全体構造物系の強震応答、実大模型による構造物および部分構造に対する加振実験が可能である。特に、加速度のみならず、大きな速度の強震動にも対応可能であり、各軸とも正弦波連続加振時の最大速度は±50cm/sであるが、アキュムレータを用いることによって、神戸海洋気象台で観測された1995年兵庫県南部地震の実規模波形(最大加速度:水平818cm/s/s、鉛直332cm/s/s、最大速度:水平90cm/s、鉛直40cm/s)を3軸(X,Y,Z)同時加振において、再現可能である。 また長周期振動実験システムと連携して活用が可能となり、長周期かつ大振幅の入力に対する技術を確立することが可能となった。
動的アクチュエータは、単独に準静的あるいは準動的加力装置として機能することは当然であるが、2台の動的アクチュエータを連動させた実験が可能であり、さらに、連成制御装置を用いることにより、加振実験と数値計算とを実時間で結合し、部分構造の加振実験による構造物の耐震実験が可能である。
3次元振動台仕様
テーブル | 5m( X軸方向 )×3m( Y軸方向 ) |
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加振方向 | 水平2軸(X,Y)、垂直(Z)、回転( θx, θy, θz ) |
駆動方式 | 電気・油圧サーボ方式 |
継手方式 | 静圧軸受方式 |
最大搭載重量 | 定格15tonf、最大30tonf |
最大変位 | 水平(X): ±300mm 水平(Y): ±250mm 垂直(Z): ±200mm |
最大速度 | 水平(X): ±150cm/s 水平(Y): ±150cm/s 垂直(Z): ±150cm/s |
最大加速度 (15tonf戴荷時) |
水平(X): ±1G( 無負荷時±1.5G ) 水平(Y): ±1G( 無負荷時±1.5G ) 垂直(Z): ±1G( 無負荷時±1.5G ) |
最大回転角度 | X、Y、Z軸まわり( θx, θy, θz ): ±3° |
加振周波数 | DC~50Hz |
加振入力波形 | 正弦波、不規則波、任意波形 |
動的アクチュエータ仕様
動的最大出力 | ±75tonf |
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最大変位 | ±300mm |
最大速度 | ±50cm |
加振周波数 | DC~20Hz |